ふぃ〜らぁ倶楽部 2019年12月−2020年1月号

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青森はポテンシャルがある街  コーヒーで豊かな時間増やしたい

橋本雄大さん(29歳、青森市出身・在住、コーヒースタンド「COFFEEMAN good」店主

・プロフィール

青森西高校 → 拓殖大学国際学科(東京) → 学習塾に勤務(東京) → カフェでバリスタの修行(横浜) → 結婚+青森へ移住 → コーヒースタンド「COFFEEMAN good」店主〔いまココ!〕 → コーヒーを通じて青森に豊かな時間をもっと増やしたい

☆学生時代は海外ボランティア  塾勤めからバリスタ☆

 国際協力や地域協働に興味があり、大学生活では国内外のボランティア活動に勤しんでいました。妻の有里とはその活動で知り合い、バングラデシュの大学生とゴミ拾いの環境保全活動をしたり、お祭りの運営ボランティアや応急救命講義など、様々な活動を経験しました。

 大学卒業後は学習塾に就職しましたが、激務のため1年足らずで退職。忙しすぎて気が滅入った時、たまたま入ったカフェのコーヒーが美味しくて感動し、学生時代に「カフェで働いてみたい」と思っていたことを思い出しました。イタリアンバール勤務を経験後、大手コーヒーチェーンの新業態・スペシャルティコーヒーやバリスタに特化したお店の立ち上げに携わることができ、そこで修行を積みました。

☆スペシャルティコーヒーを  青森の店で提供することに☆

 青森に帰省した時に昭和通りで見つけた今の店に入ってみて、「こんな小さなお店をやってみたい」と思いました。当時の店主と話すうちに経営者の中村公一さんとつながり、スペシャルティコーヒーを扱える人を探していたということで、お店を任してもらえることになりました。ご縁に驚いたし、嬉しかった。2016年に入籍、翌年7月に結婚式を挙げ、月末には横浜から青森へ引っ越しました。

☆夫婦で店頭に立つ毎日  青森は「良い人」が多い☆

 自分でコーヒー豆を選び、焙煎の具合を決め、妻と一緒にお店に立ってコーヒーを淹れる毎日は、すごく楽しい。青森に来て一番驚いたのは「こんにちは」とお客様に声を掛けると、「こんにちは」と返してくれること。東京では10人に1人くらい。「困っていることはないか」と心配してくれたり、気さくに話しかけてくれて良い人が多い。おかげで引っ込み思案な妻もすっかり安心して青森になじみ、お客様との会話を楽しんでいます。

☆青森でのフェスが大盛況  コーヒーが活気を生んだ☆

 10月27日に青森市で開催した「Aomori Coffee Festival」は、1万6000人もの方がご来場くださいました。実行委員の皆さんのお陰です。80分から120分待ちの大行列ができるブースやお店もあり、私たちのお店にも「ずっと来てみたかった」と、事前に情報収集した上でご来店くださった方も多く、嬉しかったです。コーヒー好きが街にあふれ、活気がある風景を眺められたのはとても楽しく、青森市はポテンシャルがある街だと改めて思いました。

 遠い道のりだけど、いつかコーヒー豆の生産国や農園の方とつながって、豆づくりからやってみたい。そして、コーヒーを通じて青森に豊かな時間がもっと増えるよう、これからさらに精進していきます。

(取材・文;小畑智恵)

※写真は、「青森暮らしは自分にちょうどいい」と話す有里さんと一緒に撮った一枚です。

社長向けの勉強会を開催  地方の経済活動をサポート

大澤徳さん(30歳、青森市出身、東京都在住、(株)中小企業サポートネットワーク「スモールサン」事務局長)

・プロフィール

青森高校 → 立教大学経済学部(東京) → 中小企業サポートネットワークで全国の企業を支援しながらネットワーク拡大中〔いまココ!〕

☆生徒会で全体の場づくり  繋がるためにできることを☆

 高校時代、ボート部で仲間と一緒に堤川でボートをこぐ一方、生徒会にも力を入れました。当時の青森市文化会館で開催した文化祭では、文化部の発表の幕間に有志の個人がダンスや郷土芸能などを披露する場を作りました。運動会も、各クラスの競技時間が絶対かち合わないスケジュールを作りました。全体の場を創り、お互いが協力しあい、もっと繋がるために何をするべきかを、いつも考えていました。

☆政治、経済と暮らしが直結していることを実感☆

 大学で経済学を専攻したのは、社会という共同体のあり方について分析する目線を持ちたかったから。生徒会もそうですが、きっかけは小学生の頃からの暮らしにあります。母子家庭だったので行政の保護、児童手当てや給食費の補助の状況を肌身で感じていて、テレビで流れる政治や経済のニュースは自分の生活とダイレクトにつながっていました。自分の身を守るため民法や家族法も調べていたので、自然と社会科学の知識が増えていました。制度やシステムをどう動かすかと人々の暮らしのどんな価値に影響が及ぶか、といったことに常に関心があります。

☆全国の中小企業を情報提供などでサポート☆

 大学で勉強してわかったのは、経済的に厳しいのは青森県だけじゃないということ。入学した2008年にリーマンショックがあり、世界の経済状況が大きく変化していった時期でした。ゼミは全国の中小企業経営者へ情報提供し、人的ネットワーク拡大をサポートする会社を持つ山口義行教授(現・名誉教授)に学びながら会社をお手伝いし、2013年に入社しました。全国24ヵ所にある勉強会を運営管理しているので月の半分以上は東京を離れていて、どこに住んでいるかわからない状態(笑)。海外展開する地方の中小企業が増えていて、山形の畳屋がアメリカの有名大学から受注したり、高松の苗木農家がベトナムで苗木生産を始めた例などがあります。ヤル気にあふれ、国内外の情報を積極的に吸収する参加企業の皆さんの姿から、僕もいつか起業したい気持ちがあるので、大きな刺激をいただいています。

☆真面目に働く青森の人たち  いつか役に立ちたい☆

 自分にとって、青森は原点。青森で感じていたことを何とかしたいと思って東京に出てきて、それをいま全国で実践している感覚です。青森に帰ると、こんなにいいモノがなぜこの安値で売られているのか、と思うことも多い。中小企業は資本力よりも人的ネットワークを持つことで、事業スタイルが変わっていく例をいくつも見ています。真面目に働く青森の人達が「地域の色」を維持しながら暮らしやすくなる仕組みつくりや情報提供などで、いつか役に立ちたいと思っています。

(取材・文;小畑智恵)

※写真は、ゼミの様子です。1ヶ月の半分以上は地方で企業経営者おn勉強会を開催し、情報提供などをしています。