ふぃ〜らぁ倶楽部 2019年4月・5月号

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ねぶた、岩木山にひかれて移住  絵やハンバーガーで地域に恩返し

井上信平さん(44歳、兵庫県出身、平川市在住、デザイン会社「株式会社0172」経営、「カフェレストラン デュボワ」「ユイット デュボワ」経営)

・プロフィール

高校(兵庫県宍粟市) → ユタ州立大学グラフィックデザイン学科卒(米国) → 印刷会社勤務+結婚(兵庫県) → 家族とともに移住+印刷会社勤務(弘前) → 岩木山の絵を描き始める → デザイン会社「(株)0172」設立 → ハンバーガーショップ経営(弘前市+平川市)〔いまココ!〕

☆アメリカで知った「ねぶた」  一念発起して兵庫から移住☆

 兵庫から青森に移住したのは、アメリカの大学でグラフィックデザインを学んでいた時に、インターネットで「日本の三大祭り」と検索してヒットした「ねぶた」を見たのがきっかけでした。当時、最先端だったアメリカのグラフィックデザインの世界で学んでいることが。日本の北国の人たちがつくるねぶたで表現されていて、「なぜ⁉」と驚くとともに、住んでみなければその理由はわからないだろうなと思いました。卒業後に帰国し、就職、結婚。子どもが1ヶ月の時に「青森に住みたい」と思っていた夢を思い出し、一念発起して家族とともに弘前に移住したのが2002年です。

☆岩木山に“迎えられ”て安心  デザイン会社を設立☆

 知り合いもいない弘前に着いた時、不安がありましたが、ふと目にした岩木山が「ようこそ」と言ってくれた気がして、「この町でやっていける」と妙な自信は持てました。せっかく来たのだから青森を満喫しようと、個人blogを立ち上げて県内各地を回って写真をアップしたり、仕事で飲食店を400軒くらい取材して毎日アップしたり。でもその後、環境を変えようと独立し、デザイン会社を設立しました。弘前が好きすぎて、名前は市外局番と同じ「0172」です(笑)。

☆ハンバーガーショップも開業  女性が活躍できる場を提供☆

 アメリカにいた時、1日3食ハンバーガーを食べていたくらいのハンバーガー好きが高じて、弘前にハンバーガーショップを作りました。パティは県産牛100%、野菜も県産にこだわっています。畑違いな飲食店の経営は、共働きしながら子育てを頑張る妻の姿を見て、女性が働き、活躍できる場が必要だと思ったことも理由です。今住んでいる平川市に今年2月、炭火焼きがウリの2号店もオープンしました。ご縁がつながり、地域の人に働く場を提供できるようになったことも嬉しい。

☆感じるままに描いた「赤い岩木山」  地域の元気、移住者増を願う☆         

 自分たちを優しく迎えてくれた岩木山の絵を描き始めたのは、独立してから。感じるままに絵筆を握ったら「赤い岩木山」を描いていました。その絵を混んでくれる方がいて、岩木山を描くことも自分の大切な仕事になりました。バーガーショップで絵の教室も開くようになり、「人の目を気にせず、思うままに描く」という場を共有しています。そこで、描く人が変わっていく様をみることができるのは嬉しいですね。自分たち家族を受け入れてくれた人たちに恩返しをし、この地域が元気になっていくためにも、お店や会社に外から人が訪れ、移住者が増えるようになることを願っています。

(取材・文;小畑智恵)

※写真は、井上さんが描いた岩木山です。これは、バーガーショップ2号店の「ユイット デュボワ」の店内にどっしりと構えています。

“秘境下北”の魅力アレコレを発信  都内への食材流通でファン拡大中!

福嶋次郎さん(41歳、むつ市出身、東京都在住、株式会社インターウェア代表取締役)

・プロフィール

田名部高校 → 神田外語大学外国語学部(千葉) → 大学時代、ミュージックパブで弾き語り(東京) → 不動産会社でIT業務担当 → ソフトウェア会社でSE → 輸入商社を共同経営 → コンサルティング会社「インターウェア」設立 → 大田区などで下北産品の販売ルート開拓中!〔いまココ!〕

☆大学で身につけた英語力  映像と音に強い広告代理店設立☆

 高校時代からバンドを組んでいて、ミュージシャンになりたかったのと、得意の英語を伸ばしたくて首都圏の大学を選びました。卒業後は不動産会社で外国人に対応、ソフトウェア会社でSEとして働いた後、放送機器などを扱う輸入会社で10年、役員として勤めました。その後、独立。映像と音に強い広告代理店「インターウェア」を設立した2015年以降は地方創生や復興支援など地方への注目が高まった時期で、東北各地から広告企画の仕事をいただくようになりました。

☆全国各地を回って見えてきた  「下北の凄いところ」☆

 全国の都道府県を回る仕事が増えてきたことで地元の下北半島を俯瞰して見た時、「あれ、やっぱり下北って凄いところあるよね!」「広告的にもっとアピールしたほうがいい部分が有るなぁ」と思うようになりました。上野駅に近いアメ横商店街の中心にあるLEDビジョン「アメ横ビジョン」が設置され、オーナー直結の一次店として媒体を扱い始めた際、真っ先にむつ市に働きかけて市の観光PR映像を制作、放映する段取りを組みました。それがきっかけで「元気むつ市応援隊・応援プロデューサー」の肩書をいただき、「下北愛」が高まっています(笑)。

☆新鮮で豊かな食材の数々  もっと評価されていい☆

 下北の職の豊かさや素材の良さはもっと首都圏で評価され、流通してもいいと思うので、まずは自分が住む東京大田区のバルや寿司屋、居酒屋などに食材を流通させようと挑戦しています。幼馴染みの小料理屋さんでホタテや鮟鱇など、一つの食材でコースメニューを提供してもらう食事会を開いたら、お客様に大好評、店主も大絶賛‼食べた人は、クオリティの高さに驚き、美味しさに感嘆します。みんな知らないだけだから、味わえる場所を増やしたい。この3月にオープンした下北の鮮魚と野菜を扱う日本酒居酒屋にも下北食材を卸しています。たくさんの方に足を運んでいただきたいです。

☆インバウンドにも好適  “未開のSNS映え”ポイントも☆

 下北はインバウンドのお客様にも魅力的な要素がいっぱいあります。まずもって、スピリチュアルな部分はグローバルに通用するので、恐山は外せないですよね。国籍問わず亡くなった人を呼べるのだから、インバウンド・イタコツアーを組むのがとりあえずの私の使命です(笑)。また、ジオパーク認定されたことを宣伝するのであれば、その珍しい地形・風土・海の幸をストーリー立てて紹介して、自由に移動して味わってほしいですね。まだまだ未開のSNS映えする場所はたくさんあります。地元の人とのつながりや仕事が広がるのは大歓迎!何でもやりますよ!首都圏に関わりたい方、どしどしご連絡ください!

(取材・文;小畑智恵)

※写真は、昨年、大田区蒲田の創作厨房「伊とう」で開かれたホタテを味わう会での1枚です。ここでは、7品のホタテ料理が提供されました。